レコードコンサート 音楽で綴る源氏物語と平家物語
■選曲&解説/川本弘子(日本古典文学家)、中畝 みのり(ヴァイオリニスト)
平安時代中期、紫式部は当時の貴族社会を様々な視点から長編の物語作品(恋愛小説)源氏物語を書きました。主人公の光源氏は琴に優れ、その社会で楽才は不可欠だったようです。物語の中には雅楽の演奏シーンなどがあります。特に「青海波」は舞楽として登場。
平家物語は鎌倉時代の軍記物語で、平家の栄華と滅亡までを表しています。「祇園精舎の鐘の声...」の書き出しは有名ですが、日本伝統音楽の琵琶楽が原文の美しい詞を見事に表現することで人物の具象化が味わえます。
秋も深まる中、源氏物語からは、光源氏と女性たちの想いを雅楽や西洋現代音楽で鑑賞し、平家物語からは琵琶の伝統的奏法と現代邦楽技法を取り入れた半田淳子氏の演奏と語りに耳を傾けましょう。
【観賞曲】
詩篇交響曲・源氏物語(千住 明作曲)
祇園精舎、敦盛の最後(平家物語より)他 |