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広島文化新人賞受賞者に聞く 〜宮しずかさん

掲載日:2021年4月1日
令和2年度 広島文化新人賞を受賞された方のうち、まず最初に宮しずか(広島市)にお話を伺いました。

◆広島文化新人賞の受賞、おめでとうございます。
 ありがとうございます。この度、ご推薦・御選出してくださった方々、これまでの活動を支えてくださった方々に心より感謝申し上げます。また、メディア芸術という比較的新しい芸術に対して理解を示してくださっていることにも大変嬉しく思っております。アニメーションは、映像の中の一つの技法ではありますが、昨今ではユニークな投影方法を使った芸術作品やイベントでの活用など多種多様な形で発展してきております。それらの発展の一助となるよう、これからも精力的に、活動を続けていきたい所存です。 

◆ピクシレーションというアニメーション技法を得意としておられると伺いました。どのようなものなのか教えていただけますか?
 「ピクシレーション」とは、野外でコマ撮りすることです。主に人を撮影します。この名前はあまり知られていませんが、近年、中高生がスマホやカメラを使ってSNSにアップしているのもよくみるようになりました。学校の教室で黒板を使って絵を描いている様子や自分が飛び跳ねている様子を連続して撮影して、絵が動いたり、宙を跳び続けるような現実ではあり得ないことを映像でやっている、あれです。
 私がはじめに制作を始めたのは、手描きアニメーションを習いに行っている友達たちと遊びで撮り始めたことです。現在は動画撮影するだけでは表現できない時間の操作に興味を持って取り組んでいます。また野外での撮影は、地域の方との協力が絶対に必要で、制作を通して、その周りの方々を繋がっていける楽しみも感じています。
 
◆アニメーション教育や楽しみ方を伝える活動にも取り組んでおられるそうですね。
 アニメーション教育は大学のほか、中学校や子ども対象のワークショップで行っております。1日限りの体験制作などでは、とにかく動かないものが動くという楽しみを伝えています。アニメーションは動いた瞬間がいつの時でも面白く、みなさんと一緒にその瞬間を楽しませていただいております。また大学など長い時間をかけられる教育では、もう少し表現に踏み込み、その伝え方にも触れていきます。
 アニメーションは映像という言語を使って表現しますので、自分の思いを伝えるためには客観的な視点が必要です。また観客の感情をどのように誘いたいのか、そういった演出を構成して、自分の伝えたいことを独自の語り口で伝えられるようになれば世界中の人を魅了する作品が作れるようになるはずです。それにはやはり作る途中でやめないことが一番大切かなと思っています。あらゆるものに言えることですが、その花開くときの華々しさは一瞬で、そこまでの過程は地道なものです。アニメーション制作は、特に地道な作業が続きます。動かないものが動く瞬間の感動や自分の頭の描いたものが出来上がってくる感動を忘れずに制作に向かうということを、自分にも教える相手にも伝えたいです。
  
◆今後に向けてひと言いただけますか?
 今回受賞させていただいたおかげで、地域の方々との繋がりが増えて、諦めていた場所で撮影を許可していただけることになったということがありました。とても嬉しく、ぜひ制作を頑張りたいと思いました。
 また、教育活動を続けてメディア芸術全体を盛り上げ、その周囲へも潤いあるものになればいいなと思っております。


ありがとうございました。
夏に上映の予定があるそうです。詳細が決まり次第、ウェブサイト https://www.shizukanimation.com/ に載せてくださるそうですので皆さんお楽しみに!

宮しずかさん


作品制作に向けてのプロジェクト説明(宮さんは右手前)


ピクシレーションによる作品の一コマ(インドネシアにて撮影)