当館では、昭和54年の開館以来、国・県指定文化財を始め、広島県に関係する考古・歴史・民俗資料を数多く収集してきました。その中から、ふだん展示していない資料を公開し、皆様に御覧いただきます。
本展では、子供の健やかな成長と幸せを祈る年中行事である、ひな祭りに関係する資料を展示します。ひな祭りの歴史は古く、３月３日「上巳の節句」と呼ばれる川辺で禊を行う中国の風習にならって、人形や紙で体をなでてわざわいを移し、川や海に流した人形から始まっているとされています。平安時代には、貴族の子供の遊び「ひいな遊び」と結び付いて、雛遊びが誕生します。やがて室町時代の後半には、人形は川に流してしまうものと室内に飾られるものとに分かれ、ひな人形は見て楽しむ対象へと変わっていきます。展示会では、明治時代から平成のひな人形を展示します。
かつて広島県北部では「節句」と呼んで旧暦の３月３日（現在の４月３日頃）に男女ともに人形を贈り、お祝いしてきました。「三次人形」は、古くから県北部を中心に節句人形として愛されてきた土人形で、三次市で江戸時代末から生産されてきました。粘土を型にはめて成形し、焼いた人形に着色して作ります。磨きをかけて光沢のあるたたずまいから「光人形」の別名があります。また、初節句を迎える子供に贈られる「三次人形」は、種類が多いことが特徴の一つです。天神や娘物と呼ばれる女性を題材にしたものが多く、それ以外にも豊臣秀吉などの武将を題材にした武者物、金太郎などの子供を題材とした童子物などがあります。この展示会を通して、三次人形の歴史や人形に込められた願いについて紹介します。
新企画「お披露目！収蔵資料展」
【会期】令和5年１月20日（金）〜3月26日（日）
【会場】みよし風土記の丘ミュージアム（広島県歴史民俗資料館）企画展示室
【閉館日】月曜日
【入館料】一般200（160）円、大学生150円、高校生以下・65歳以上無料
※（ ）内は20名以上の団体料金。
※次の方は入館料が免除になります。�／搬両祿下埃蠶◆∪鐔�病者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳（障害者手帳）の交付を受けている方。��高等学校までの学校教育活動として入館する園児・児童・生徒及び引率者
◆関連行事◆
�ゝ�念講演会
日時：3月4日（土）14：00-16：00
講師：大塚智子（福山市松永はきもの資料館 職員）
演題：備後地域のひな飾り
定員：50名（事前申込・先着順）
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日時：3月5日（日）第1回11：00-12：00
演奏：小田貴美子、渡邊圭子
定員：30名（事前申込・先着順）
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解説：当館学芸員
日時：2月19日（日）、3月5日（日）14：00-15：00
※入館券が必要です。
【問合せ先】みよし風土記の丘ミュージアム（広島県立歴史民俗資料館）０８２４−６６−２８８１ |
明治30年代の天神
明治30年〜大正5年頃の立娘
明治時代の内裏雛
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