 寺内萬治郎と同時代の作家たち
寺内萬治郎は明治23（1890）年に生まれた洋画家です。画家を志した寺内萬治郎の青年時代は、黒田清輝や藤島武二が画壇を牽引し、西欧美術の美しい息吹がもたらされた時代でした。東京美術学校西洋画科（現・東京芸術大学）に入学し、油彩技法の正統を学んだ寺内萬治郎は「裸婦の寺内」と称されるほど、生涯にわたり日本女性の美しさを追究しました。
明治以来、全国規模で開催される官展は日本洋画の発展の上で大きな存在でした。その一方、若い芸術家たちのエネルギーは自分たち独自の批評や理想を目指し、無数の美術団体を生み出していきます。寺内萬治郎も、そのような画家のひとりとして、多くの仲間たちと芸術活動を共にしてきました。
今回の展示では、寺内萬治郎の代表作品と共に、交流のあった画家たちの作品を合わせて紹介します。同時代を生きた画家たちの、創作の多様性を感じ取っていただければ幸いです。 |
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