12月 PFFアワード・セレクション「彼は誰時(かわたれどき)」「ポラン」
「彼は誰時(かわたれどき)」
■監督/谷本桃子 15分・カラー
境内を歩く父と娘。二人の像が重なる。カメラを持つ母の息遣いも重なる。石段の前で立ち止まると、あの日一緒に見られなかった景色が広がる。振り返る父は、家族が会いに来てくれて嬉しそうだ。しばらくお墓はいらないのかもしれない。
「ポラン」
■監督/中村洸太 74分・カラー
宝箱のような古本屋が、コロナ下で店を閉じた。店主は閉店の日まで「お客さんに探す楽しみ、出会う喜びを」と、丁寧に本を並べる。監督自身が、幼い頃から親しんできた書店の最後の日々を、温かな眼差しで記録したドキュメンタリー。 |