扉をたたく人
友情、ジャンべ、ロマンスが、孤独な心の扉を聞かせる。喜びや癒し、そして哀しみを抱くジャンベの響きのようにいつまでも胸を打つ、忘れ得ぬ一編の物語。
愛する妻に先立たれ、コネカティカットで孤独に暮らす大学教授のウォルター(ジェンキンス)。ある日、久しぶりにニューヨークにある別宅の扉を開けると、そこには見知らぬ若い移民のカップルが住んでいた。それがウォルターとシリア出身のジャンベ奏者タレク(スレイマン)との出会いだった。タレクにジャンベを習い始めたウィルターは、これまでにない心の高揚を感じていだ。ふたりの友情が深まっていく中、突然タレクが不法滞在を理由に拘束されてしまう。数日後、ウォルターのアパートを美しい女性が訪ねる。連絡の取れない息子を案じて、ニューヨークへやって来たタレクの母親モーナ(アッバス)だった―。 |