平成25年度第3回ブックサロン
音楽と言葉への姿勢〜実作の現場から〜
芸術音楽、洋楽の普及を背景に
講師:松本憲治(作曲家・演出家・詩人)
「詩に興り、礼に立ち、楽を成す・・・」「論語」。これは紀元前6世紀の古代中国、孔子の言葉。また、「ムシケー=詩人」を、人、国家の中心に置いた同じ頃の古代ギリシャ。密接な関係を持っている「音楽と詩」。古来の知恵はこの「音楽と詩」が、人に、また「理想国家」に最重要であると説く。翻って我が国、とりわけここ「広島」はそれとどのように付き合ってきたのだろうか。我が国の過去2000年の「芸術音楽受容史」も面白い。ただ、ここは近代(明治)以降の「言葉=文芸」「洋楽事情」の面白さとともに「廣島」の、つまり「戦前」の広島の文化の豊饒さの「驚き」を「舞台製作」「作曲」あるいは「試作」の現場から気づいたものを、できれば「現代」と付き合わせて考えてみたい。 |