レコードコンサート
J.S.Bach(バッハ(1685−1750))の難解な音楽に親しみをもって―Fugaフーガを風雅に―
■選曲&解説/中畝みのり(ヴァイオリニスト、広島修道大学非常勤講師)
今回のレコードコンサートは、「無伴奏ヴァイオリンソナタ第3番 ハ長調 BWV1005」からFuga(フーガ)を例にとり、音楽上の理論をベースに人間の日常生活で生ずる感情表現をその音楽の流れに乗せたいと思います。
この曲は、1720年にケーテン(ドイツ)で作曲されています。バッハはイタリアのヴィヴァルディをよく究明し、当時の大ヴァイオリニスト、ピゼンデルの存在を意識していました。中世から歌われているコラールをテーマに、このフーガは大フーガとしての威厳を保ち、まるで虹色の光を放つようにヴァイオリン音楽の魅力を表しています。
バッハ家の家系にもスポットをあて、パイプやコーヒーをよく好んだ、その人となりにも親しみましょう。 |