ヤマガタ in 広島 2009「不在の心象」
1999年 ロバート&フランシス・フラハティ賞【大賞】
「Images of the Absence」
◆監督/へルマン・クラル
◆ドイツ/1998年/89分/カラー、白黒
1991年、クラル監督は映画を勉強するためにブエノスアイレスからドイツへ渡る。7年後彼はこの映画を作るために故国へ戻る。両親や、祖母へのインタビューを交えて綴られるこの作品は、クラル監督が両親の別居と父親の長い不在の理由を理解できるようになるための、ドイツからブエノスアイレスへの旅日記のようなものでもある。「彼は偉大なる率直さを持って両親に向かい合い、その感情、そのエモーション、その複雑さを気づかせてくれます。それを映画に固有の手法によって作品に昇華することで、実生活においては離れ離れになってしまったものを、フィルムの中に再び結び合わせることができたのです」(審査員評) |