昨年11月25日 サテライトキャンパスひろしま(広島市中区)において「第34回 広島文化賞」の贈呈式が行われました。広島文化賞は優れた文化活動を行う個人・団体に贈られる賞です。
そこで今回のオンラインマガジンでは、団体の部受賞のNPO法人雁木組(本拠地:広島市)理事長の氏原睦子さんにお話を伺い、皆様にご紹介いたします。
◆広島文化賞の受賞 おめでとうございます。
ありがとうございます。
広島の川のすばらしさを多くの人に伝えたいという想いをもって活動をしてまいりました。このたび、地元文化に対する貢献と評価していただいたことを大変光栄に思います。
◆日頃どのような活動をされているのですか?
広島の川に残る400ヶ所の雁木(階段状の護岸)を船着場として活用する水上タクシー(雁木タクシー)の運航を柱として、水辺のまちづくり活動を実施しています。歴史的価値のある雁木の調査がきっかけとなり、地域の皆さんと一緒に雁木の保全活動やイベントを実施するほか、子どもたちに水の都の歴史や文化を伝える活動なども行っています。
◆その活動を通して感じたこと、伝えたいことがあればお聞かせください。
広島の川は、干満という瀬戸内海の町ならではの特徴を持っています。そこに発達した雁木は、地域の風土にあったすばらしい構造物です。船着場として使ってみると、先達の知恵と工夫の集積であると実感します。
来訪者だけでなく、地元の皆さんにぜひ雁木タクシーに乗っていただきたいと思います。川から眺める広島の町はとても新鮮で、自然豊かな町であること、歴史・文化的背景のある川であることを実感していただけますし、もっともっと広島の川が好きになると思います(笑)。
◆どなたでも会員になれるのですか?
また、雁木タクシーにはいつでも誰でも乗れるのですか?
広島の川や町が好きな方、雁木組の活動に賛同してくださる方など、大歓迎です。
雁木タクシーは、ボランティアの力で運航をしています。メンバーの多くがサラリーマンであることから、主に週末に運航をし、平日は予約のみの対応とさせていただいています。加えて、広島の川は干満がありますので、満潮時間帯のみの運航です。
また最近では、町内会や趣味のグループなどが船を貸し切って、目的に合った使い方をしてくださっています。お気軽にお問合せください。
◆今後に向けてひと言いただけますか?
年間150日を超える雁木タクシーの運航をボランティアで実施するのは容易なことではありませんが、これを可能にしているのは、メンバーの広島の川を愛する気持ちと、多くの皆さんに伝えたいという気概であると自負しています。これからも自信を持って活動を継続してまいります。
ありがとうございました。これから春に向けて、川から眺める広島の町を体感してみたくなってきました!皆さんも如何ですか。 |
水辺で賞状を持つ 理事長:氏原睦子さん
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