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「短歌」〜広島県歌人協会会長、相原由美さんに聞く〜

掲載日:2008年11月4日
今回は今年4月から広島県歌人協会の会長に就任されました相原由美さんにお話をお伺います。

◆広島県歌人協会の現在の活動等お聞かせいただけますか?
現在、会員は約500人で、県内11地区に支部があります。
年2回、春と秋に大会を開催しています。
特に、秋の大会は中央から有名歌人を招いての大会となり、たいへん盛り上がります。
また、会報「うたびと」を年4回発行しています。これは会員の情報交換を柱として作成しています。県内の各地区の会員にとって貴重な情報源となり、日々の短歌づくりの参考となっています。
一方、将来につながればとの思いから「ヤング短歌」の募集・表彰を年1回行っています。優秀作品を選考し、入賞作品は、各学校または個人にお知らせして表彰しています。

◆「ヤング短歌」について教えてください。
今年で12回目になります。毎年5月から広報し、9月末に締切り、12月から1月に発表予定で、今年の分はただ今選考中です。去年より応募が増え、2500首あまりの応募がありました。8人の選者で1次2次3次と選考していきますが、たくさんの応募作品の中から選考するのは大変な作業ですが、選者にとってはうれしい悲鳴です。
対象は小・中・高・25歳までの方で、年々応募が増えていることは大変うれしく、またヤング世代に短歌をつくる面白さが浸透することが、これからの時代につながると思います。
この「ヤング短歌」は、ずっと力を入れてきた行事ですので、これからもつづけることが大切だと思っています。
すぐに成果は表れないと思いますが、将来につながるように「ヤング短歌」のような行事をつづけることで次の世代につなげていければと思っています。
今回を例にとっても、小学生で応募された方が高校生で、高校生で応募された方が25歳で、と年齢を重ねて応募してこられるという事があり、この行事を継続してきた意義を感じています。
この1回の応募というきっかけが、「短歌」のおもしろさに気づき、日本語の奥深さに出会う、ぜひ試していただきたいです。

◆「短歌」をとおして後継者、若い世代へメッセージをお願いします。
「短歌」は、三十一文字という小さな詩型ですが、その中に自分の気持ちを入れられる、こめやすいと思います。日本語の美しさ、深さを知り、文語表現、口語表現のおもしろさ、みんなで短歌を共有する楽しさを味わえると思います。
短歌とは、自分の歌を詠み、人の歌を読むことで、人間を知ることができる、若い人達がこれから生きていく上で、よりどころになるものだと思います。
   
相原さんありがとうございました。

広島県歌人協会会長 相原さん


会報 「うたびと」