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ブンカッキーが行く!!!「広島神楽〜広島県の西と東を代表する神楽社の共演〜」

掲載日:2016年6月15日
 5月15日(日)、広島県民文化センターふくやま(福山市)に「広島神楽」の初回公演を観に行ってきたよ。 今回出演した団体は、芸北神楽を代表する「雄鹿原上組(おがはらかみぐみ)神楽団」(山県郡北広島町)と、広島県から無形民俗文化財の指定を受けている「神代神楽八ケ社(じんだいかぐらはっかしゃ)」(神石郡神石高原町)の2団体。披露された演目を紹介するね。

 まずは、「雄鹿原上組神楽団」による「黒塚」(くろづか)。
 人々に危害を与えている、九つの尾を持つ悪狐を退治しようとする高僧一行が、宿の女主人に化けた狐にとり殺されてしまう。これを知った弓の名人が、悪狐を追い詰め、討つというお話。
 舞台だけでなく客席を巻き込んで悪狐を追い回したり、高僧と狐に化けた宿の女主人のやりとりは、会場全体が笑いに溢れ和やかな雰囲気になり楽しかったよ!

 次に、「神代神楽八ケ社」による「国譲り」(くにゆずり)。
 元々は大国主命が治めている国を、天照大神に譲らせようとして、高天原から勅使として二人の神が天下る。しかし、献上に反対する大国主命の息子の一人が荒ぶる鬼となって、天照大神の勅使と戦うが、最後には降参するというお話。
 終盤の鬼退治は迫力満点で目が離せなかったよ!

 最後は、「雄鹿原上組神楽団」による「八岐大蛇」(やまたのおろち)。
 須佐之男命が、老夫婦の大切な娘を毎年1人ずつさらって行く大蛇を退治するというお話。
 目が赤く光る巨大な8頭の大蛇が、胴体をくねらせ、時に須佐之男命を巻き込み、入り乱れて動くその光景は、勇壮であり、優美でもあり、まさに圧巻の舞いで感動したよ!

 太鼓や笛に合わせての激しい立ち回りと豪華な衣装の演出、優美で力強い舞い、時には笑いに溢れる、そんな神楽の世界に、僕はすっかり魅了されちゃったなぁ! センターの丸田清文館長によると、広島県の伝統芸能である備後と安芸の神楽の伝承・普及のために、今後も引き続き「広島神楽」を開催するんだって。

 次回は、「広島神楽と備後伝統芸能の共演」と題して、7月24日(日)14:00から開演。広島市佐伯区八幡の「高井神楽団」と福山市駅家町服部の「蛇円太鼓芸能保存会」が出演するよ。さあ!みんな、友達を誘って一緒に「神楽の世界」を堪能しようよ!
 センターでは、この神楽公演のほかにも、コンサートや講演会など様々な催し物も企画されるみたい。要チェックだよ〜!とっても楽しみだね!!

【お問い合わせ】
広島県民文化センターふくやま
福山市東桜町1番21号
TEL:084-921-9200

〜今後の催し物(広島県民文化センターふくやま自主事業)〜
●6月23日(木)19:00〜 ふるさとの歴史を楽しく学ぶ講座(全6回)
講師:備陽史探訪の会 田口義之氏ほか
●7月15日(金)19:00〜 ジョルディ・パロマレス ピアノリサイタル
●7月24日(日)14:00〜 広島神楽と備後伝統芸能の共演
出演団体:「高井神楽団」(広島市佐伯区)、「蛇円太鼓芸能保存会」(福山市駅家町)
●9月19日(月・祝)14:00〜 広島神楽と備後伝統芸能の共演
出演団体:「宮乃木神楽団」(広島市安佐南区)、「太鼓ユニット我龍」(府中市)

演目「黒塚」


演目「国譲り」


演目「八岐大蛇」