日本は、縄文時代の土偶にはじまるともいわれる長い人形の歴史を持っています。また、広島県立歴史民俗資料館の所在する三次は、江戸時代から三次人形が制作され、奥田小由女や辻村寿三郎などの人形作家を輩出した人形との関わりが深い町です。そして広島県北部には、江戸時代後期から戦前ごろまで親類縁者が初節句を迎える子どもに「デコ」(三次人形などの土人形)を贈る習慣がありました。桃の節句を単に「節句」と呼び、旧暦の3月3日に家族全員の「デコ」をひな壇に飾り、子どもの健やかな成長を祝いました。本展では、広島県にちなむさまざまな人形の魅力を紹介します
【展示内容】
三次人形をはじめとする広島県内に伝わる郷土人形とともに、明治時代から平成に至るまでの雛人形の変遷と、広島県内で活躍する伝統工芸の人形作家作品をご紹介し、広島県における人形の歴史と美への理解を深めていただきます。
なお、会期中には、伝統工芸の人形作家による講演会及びワークショップをはじめ、琴・尺八演奏会や香席などの関連行事を開催します。
第1章「ひろしまの郷土人形」
第2章「ひな人形の変遷」
第3章「創作人形」
(みよし風土記の丘ミュージアム(広島県立歴史民俗資料館)学芸課長 田邊英男)
みよし風土記の丘ミュージアム『春を待つ三次人形とひな人形』平成28年度新春の展示会
【会期】2017年1月20日(金)〜3月20日(月・祝)
【会場】みよし風土記の丘ミュージアム(広島県立歴史民俗資料館)(三次市小田幸町122)
【開館時間】9:00〜17:00(入館は16:30まで)
【休館日】毎週月曜日(3月20日は開館)
【入館料】一般200(160)円、大学生150(120)円、高校生まで無料
※( )は20名以上の団体料金
【問い合わせ先】
みよし風土記の丘ミュージアム(広島県立歴史民俗資料館)0824-66-2881 |
三次人形(菊持娘) 広島県立歴史民俗資料館蔵
三原人形(力士) 三原市久井歴史民俗資料館蔵
ラベンダーの丘(部谷きよみ作) 個人蔵
|