広島県では毎年、地域交流の推進や文化の振興等に功績があった個人や団体に広島県地域文化功労者表彰を贈っています。
今回は、平成20年度の受賞団体である吟道賀堂流竹原山陽吟詠会について、会長の大歳英子さんにお話を伺いました。
◆広島県地域文化功労者表彰の受賞、おめでとうございます。この表彰を受けてのご感想をお聞かせくさだい。
歴史と文化の町、竹原は頼山陽先生ゆかりの地です。私達の吟道賀堂流竹原山陽吟詠会は昭和11年に発足し、初代会長松村賀梢先生が頼山陽先生の遺徳を偲び「山陽」の二文字を冠られました。二代目の会長は藤田賀嶺先生、私は三代目の会長にあたります。歴代の会長をはじめ、一生懸命吟の道を研鑽し、また地域社会の文化向上に微力ながら貢献したいと思っておりました。毎年5月に行われる「頼山陽まつり神事」では頼山陽先生の銅像の前で献吟をしております。このような地道な活動が認められたのではないかと思い大変うれしく光栄です。これからもますます地域の文化向上に協力し、竹原を盛り上げていきたいと思います。
◆活動について教えてください。
練習を月2回〜3回、教室や公民館で、楽しく和気あいあいとやっています。メンバーは30代から90代まで幅広い年齢層の70名です。竹原市総合文化祭、近隣吟詠大会などの催しに参加し、発表と交流を続けています。また、広島県外の頼山陽先生ゆかりの地を訪ねる研修もあります。平成18年には創立70周年記念大会を開催しました。この大会では構成吟「頼山陽とたけはら」を発表いたしました。
◆活動を長く続ける秘訣は何にあると思われますか?
漢詩には人生の尊い教訓的な名句が多く、教養も深まります。そして礼節を重んじ和を尊ぶ日本人の古式ゆかしい精神文化の高揚を果たす役割が極めて大きい。このようなことが魅力となって活動を長く続けていくのではないでしょうか。また、吟をされている皆さんはとても長生きされています。声を出すのはとても健康によいと思います。特に複式呼吸で発声するので、運動と同じ効果があるのではないのでしょうか。また、声を出すことによりストレス解消にもなります。心も体も健康です。
◆今後の抱負についてお聞かせください。
ボランティアとして小学校で吟を披露する機会がありました。とても熱心に聞いてくれていました。頼山陽先生ゆかりの地である竹原の地元文化を大切にして欲しい。そしてもっと吟詠を知ってもらえるよう活動していきたいと思っています。一方、全国規模の「頼山陽サミット」のような、竹原ならではのイベントを企画し、その一つとして吟詠大会を開催したいと思っています。吟を楽しんでいただくことはもちろんですが、竹原は「安芸の小京都」と呼ばれるほど、文化的な町。この町の魅力も存分に味わって欲しいとも思います。もちろん、竹原市、観光協会、文化団体などと連携して取り組む必要があると思います。地域社会が一体となって竹原を盛り上げる大会にしたいと、夢は膨らむばかりです。大会の実現に向けて頑張っていきたいと思います。
本日はありがとうございました。今後もますますのご活躍をお祈りします。 |
会長の大歳英子さん
創立70周年記念大会にて
平成20年11月21日 広島県庁にて
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