歴史上最も有名な人物の一人である坂本龍馬が暗殺されて150年目の今年、ふくやま草戸千軒ミュージアム(広島県立歴史博物館)では、高知県立坂本龍馬記念館所蔵資料を中心に、龍馬の波乱に満ちた生涯を紹介します。
第1章 癸丑以来(きちゅういらい)〜未曾有(みぞう)の国難〜
嘉永6年(1853)のペリー来航から幕末の混乱が始まります。この章では、ペリーの肖像画やペリーの様子を描いた絵などを紹介します。
第2章 坂本龍馬の家族とその周辺の人々
坂本龍馬の青年期を中心に、坂本家の系譜を記した古文書、父が与えた剣術修行の心得、姉乙女(とめ)への手紙、龍馬が最も愛した脇差などを紹介します。
第3章 薩長同盟と寺田屋事件
薩長同盟と京都伏見の寺田屋で龍馬が襲撃された事件に関わる資料を紹介します。薩長同盟の内容に対して間違いがないと龍馬が記した裏書、伏見奉行所が寺田屋襲撃直後の緊迫した様子を伝える文書などを紹介します。
第4章 幕長戦争と龍馬
寺田屋事件で負傷した龍馬が、妻お龍(りょう)を伴い鹿児島旅行を報告した手紙や幕長戦争の様子を描いた龍馬の絵などを紹介します。
第5章 海援隊結成といろは丸事件
慶応3年(1867)4月、海援隊が運行していたいろは丸が紀州藩船と衝突し沈没する事件が起こります。この「いろは丸事件」について、海援隊長であった龍馬が談判をした場所が鞆(福山市)です。ここでは、海援隊の規則「海援隊約規(かいえんたいやっき)」や「いろは丸事件」の経緯を記した資料などを紹介します。
第6章 大政奉還と龍馬暗殺
大政奉還から龍馬が暗殺されるまでの資料を紹介します。新政府のあり方を記した「新政府綱領八策」や中国地方初公開となる、大政奉還の直前に土佐藩の重臣後藤象二郎(ごとうしょうじろう)に出した手紙の草案などを紹介します。
その他、姉の乙女の帯、坂本龍馬の子孫で北海道出身の画家坂本直行(なおゆき)の絵画も紹介します。
(ふくやま草戸千軒ミュージアム(広島県立歴史博物館)主任学芸員 岡野 将士)
「土佐から来たぜよ!坂本龍馬展」平成29年度企画展
【会期】平成29年7月14日(金)〜9月10日(日)
【会場】ふくやま草戸千軒ミュージアム(広島県立歴史博物館)(福山市西町2-4-1)
【開館時間】9:00〜17:00(入館は16時30分まで)
【休館日】月曜日(7月17日は開館)
【入館料】一般700円(560円)、高・大学生520円(410円)、小・中学生350円(280円)
※( )内は20名以上の団体及び協力館(福山市鞆の浦歴史民俗資料館及びいろは丸展示館)見学者
【問い合わせ先】ふくやま草戸千軒ミュージアム(広島県立歴史博物館)084-931-2513
■関連行事はこちら→「「土佐から来たぜよ!坂本龍馬展」関連行事 |
坂本龍馬肖像写真(複製)/慶応2年(1866)頃、長崎で撮影されたと思われる肖像写真。懐に右手を入れ遠くを見る目が印象的な写真である。
脇差(龍馬佩刀) 銘備前国住長船左衛門尉勝光 左京進宗光/龍馬が最も愛したと伝わる脇差で、備前長船の勝光 宗光による合作。
後藤象二郎宛て坂本龍馬書簡草案 慶応3年10月13日付け/大政奉還前日、土佐藩重臣の後藤象二郎に宛てた書簡の草稿。大政奉還に向けた激励と龍馬の覚悟がうかがえる資料。
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