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ひろしま文化功労者表彰受賞者に聞く〜大本翠山さん

掲載日:2024年3月4日
令和5年度ひろしま文化功労者表彰を受賞された大本翠山さん(尾道市)にお話を伺いました。

◆ひろしま文化功労者表彰の受賞 おめでとうございます。
誠にありがとうございます。
このたびは、「ひろしま文化功労者表彰」をいただき、とても栄誉あることと 感動しています。
これもひとえに、広島県吟剣詩舞道総連盟をはじめ、吟剣詩舞道界のよき先輩のご指導、よき仲間たちのおかげだと感謝しております。
今後も、吟剣詩舞道の更なる発展と普及のために、精進してまいります。

◆長年にわたり、尾道地域をはじめ県内の吟詠剣詩舞界の発展と継承に尽力してこられました。
これまでの活動で、心に残るエピソードをお聞かせください。

私は広島県吟剣詩舞道総連盟の会長を務めており、特に力を入れているのが、幼少青年と後進の育成です。幼少青年による「吟と舞の祭典」や尾道で日本遺産「北前船寄港地フォーラム in 尾道」が開かれた時は故入船裕二氏句作の「浄土寺」を市内中学生が溌剌とした吟と舞で披露し、全国にアピールをしました。
このような活動のなか、私自身忘れられないことがあります。我が鉄心流剣詩舞道に不登校の中学1年生が入門し、剣舞や居合の稽古、大会も休むことなく参加していました。学校を休んでいたので進級、留年、卒業で悩むなか、総合選抜AO入試で大学に入学しました。不登校生が中学、高校の6年間、剣舞や居合に励み、大学に受験でき合格したことが非常に嬉しく思い、やりがいを感じました。伝統芸能「吟剣詩舞」に不登校生を立ちなおらせる力があることがわかりました。 

◆現在取り組んでおられることや、今後取り組んでいきたいこと等をお聞かせください。
私は尾道市文化協会の会長として、尾道市の文化活動で、少子高齢化や後継者の育成が問題になっている中で、尾道の文化・芸術に再び活気を与えたいと考えております。
尾道は観光の町であり、同時に文化・芸術の街でもあります。観光だけでなく、文化と芸術を結びつけることで、尾道の魅力をさらに高めることができると思います。
また、外国人観光客が増えている尾道で、日本の文化を外国の方々に知ってもらい、鑑賞し、体験してもらう。この取り組みによって、日本人自身も新たな視点から「日本の文化」を再評価することができると思っております。
文化体験ワークショップ、文化祭と観光イベントの連携、子供たち中心の文化活動体験講座等を検討中です。

◆これから吟詠剣詩舞を始めてみたいという方に、アドバイスをお願いします。
まずは、吟剣詩舞を「見て、鑑賞して」から「体験して」いただきたい。


-参考-
公益財団公認 広島県吟剣詩舞道総連盟ホームページ 

公益財団法人日本吟剣詩舞振興会ホームページ 


ありがとうございました。

大本翠山さん


表彰状を受ける大本翠山さん


幼・少・青年による「吟と舞の祭典」