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広島文化新人賞受賞者に聞く 〜大庭孝文さん

掲載日:2024年3月15日
第4回広島文化新人賞を受賞された大庭孝文さん(広島市)にお話を伺いました。

◆広島文化新人賞の受賞 おめでとうございます。
この度は、広島文化新人賞を受賞できたことを大変光栄に思います。この賞は私にとって、これまでの創作活動が正しい方向に進んでいる証として大きな意味を持ちます。これからも、さらなる高みを目指して精進してまいります。

◆学生時代から創作活動が旺盛で、海外にも発表の場を広げておられます。創作活動の原動力は何でしょうか?
私の創作活動の原動力は、常に新しい表現を模索する好奇心です。学生時代から、さまざまな文化や芸術に触れる機会があり、それが私の創作への探求心をかき立てました。海外での発表は、異なる文化背景を持つ人々との交流から多くを学び、自身の創作に反映させる重要な機会です。

◆従来の日本画とは一線を画すイメージを受ける独自の作風ですが、この作風を選んだきっかけはありますか?また、作品を鑑賞する上でのポイントがあれば教えてください。
現在の作風に至った経緯として、従来の日本画の技法や素材に対する深い理解と尊敬があります。それに加えて、現代の感覚や価値観を取り入れることで新しい表現を追求しました。作品を鑑賞する際には、その繊細さと大胆さのバランスに注目していただきたいです。表面的な美しさだけでなく、その背後にある物語や思考を感じ取っていただければ幸いです。

◆近年、後進の育成にも力を入れておられるそうですね。
現在は作家業と並行して、大学で教鞭をとっており、後進の育成にも力を入れています。次の世代の美術作家が持つ可能性を信じており、彼らが表現を最大限に発揮できるように支援することは、私にとっても有意義でありとても刺激的なことです。経験や知識を共有し、彼らが成長する手助けをすることに喜びを感じています。

◆今後に向けて一言お願いします。
これからも、私の作品が社会に対する問いかけを提起し続けることができるよう、精進していきます。また、美術が社会にもたらす肯定的な影響を信じて、後進の育成にも引き続き力を入れていきたいです。これからも、変わらぬご支援とご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

ありがとうございました。
今後の、益々のご活躍をお祈りいたしております。

現在、参加しておられる展示会等はこちらです!
ACT Vol. 6「メニスル」
会期:2024年2月24日(土)〜3月24日(日)
会場:トーキョーアーツアンドスペース本郷(東京都文京区本郷2-4-16)
開館時間:11:00〜19:00 ※最終入場は30分前まで
休館日:月曜日
料金:無料

美術手帖Web版「認知の構造を視覚的に表現する3組のアーティスト。「ACT Vol. 6『メニスル』」展をTOKAS本郷で開催中」

大庭孝文さん


新任教員展ポスター(2022年)


「ACT (Artists Contemporary TOKAS) Vol. 6『メニスル』」撮影:加藤 健 画像提供:Tokyo Arts and Space