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タンペレ市立美術館・ムーミン谷博物館所蔵 ムーミン展

掲載日:2010年2月1日
 広島県立美術館で、2010年2月16日(火)から3月28日(日)まで、『タンペレ市立美術館・ムーミン谷博物館所蔵 ムーミン展』が開催されます。今展について、主任学芸員の永井明生さんにお話しを伺いました。

◆企画のきっかけは
 幅広い世代の方が楽しめるような、またあまり美術館に足を運んでこられなかった方にも興味を持っていただけるような内容の特別展として、世界的人気キャラクター「ムーミン」を取り上げました。
 折しも今年度は、日本とフィンランドの修交90周年です。なかなかフィンランド国外に出ることのないタンペレ市立美術館・ムーミン谷博物館所蔵の貴重な作品が一堂に会します。大阪、東京、札幌・・・と全国を巡回するこの展覧会をぜひ広島にも!ということで、関係者にはたらきかけ、全7会場の締めくくりとして、広島での開催が実現したわけです。

◆「ムーミン」の魅力は
 自然豊かなフィンランドの大地を舞台に、冒険と友情の物語が繰り広げられるのですが、子どもらしいあどけない心を持ったムーミンの愛嬌のある姿や言動に、まずは惹きこまれます。さまざまな出来事や旅などを通して、家族の愛に支えられながら、ふりかかる様々な困難を乗り越えていく様子が、とても魅力的に表現されています。ムーミンの家族、仲間たちが、またそれぞれユニークなキャラクターの持ち主です。ちょっと意地悪だったり、弱かったり、ずいぶん大人びていたり・・・。彼らの知恵とユーモア、そして温かさが、世界中の人々を文化や言葉の違いをこえて魅了しているのだと思います。

◆ムーミン展の見どころを教えてください
 ムーミンを生みだしたトーベ・ヤンソン直筆のオリジナル原画が、はるばる日本にやってくる、大変貴重な機会です。印刷物ではない原画には、細かな絵筆のタッチや描きなおしたあとなどが見えますので、作者の思いや息づかいまでが感じられるような、そんな身近さ、親しみやすさがあります。心ゆくまでトーベ・ヤンソンのムーミン・ワールドをお楽しみいただければと思います。
 また、今回は、展覧会開催にあわせて、さまざまな関連イベントを実施します。また、記念撮影コーナーやムーミングッズ販売もありますので、そちらもお楽しみに!

 ありがとうございました。多くの方が楽しめる企画展ですね。入館料は今回、小学生以下は無料とのこと。前売券は、広島県民文化センター文化情報コーナー、広島市・呉市の主なプレイガイド、画廊・画材店などで販売中。
 詳しい情報は広島県立美術館まで

「ムーミンパパの思い出」表紙 フィンランド版 1963年 インク・ガッシュ画


「小さなトロールと大きな洪水」1945年 インク画


「ムーミン谷の冬」1957年 インク画