夏の展示「ひろしまの鉄道・パート�供住獲柬楡�と新幹線―」
掲載日：2013年8月10日
広島県立歴史博物館（福山市）では、現在、夏の展示「ひろしまの鉄道・パート�供�を開催しています。同展示では、幹線鉄道として重要な機能を担い、多くの人々に支えられてきた山陽本線と山陽新幹線の歴史的変遷や当地域で果たしてきた役割を紹介します。今回は、展示資料の内2点について紹介します。
1点目は、臨時急行「鯛網」号のヘッドマークです（写真1）。臨時急行「鯛網」号は、昭和43年（1968年）の4月末から5月末までの土曜日のみ運行しました。この列車は、鞆の浦で毎年5月に開催される観光鯛網漁にあわせて運行された臨時急行として、大阪を12時50分に出発し、尾道に16時51分に到着する列車として活躍しました。
しかし、昭和43年（1968年）10月のダイヤ改正（通称ヨン・サン・トウ）により、大阪〜三原間の定期急行が三往復となるなど、臨時急行を運転する必要性が薄れたため、この年以後同様な臨時急行が運転された記録は残っておらず、わずか１年間運転しただけの「幻の臨時急行」となりました。
2点目は、「柳井機関区日誌」の昭和20年8月6日付のページです（写真2）。柳井機関区は、主に広島から小郡間の機関車の点検等を行うために設置された機関区であり、この「日誌」は、昭和20年4月から翌年の3月までの運行実績などを記録した鉄道業務日誌です。
当時の鉄道は、軍事物資を輸送する重要な手段であり、軍の統制下におかれていました。この日誌は軍事機密として本来は処分されるはずでしたが、奇跡的に残っていたのが戦後発見され、現在は柳井市にある柳井機関区資料室に保管されています。
特にこのページには、原子爆弾による機関車の脱線転覆や柳井機関区の職員の火傷による負傷など、山陽本線が大きな損害を受けたこと、橋梁修理に要する枕木を臨時列車で運搬したことや五日市までしか列車が運行されなかったことなどが記されています。八月六日の広島の惨状を今に伝える貴重な資料です。
その他多数の鉄道関連資料や写真が展示されています。ぜひひろしまの鉄道の歴史とルーツに思いを馳せてみてはいかがでしょうか？ご来館をお待ちしています。
■期間 7月12日（金）−9月1日（日）9：00-17：00
■休館日 月曜日
■場所 広島県立歴史博物館（福山市西町２丁目４−１）
■入館料 一般290円（220円） 大学生210円（160円） 高校生まで無料
※（ ）内は団体20名以上
■関連行事
●鉄道のペーパークラフトを作ろう（会期中、毎日）
●風力で鉄道模型を走らせてみよう（会期中、毎日）
●鉄道模型運転体験 （会期中の土曜日・日曜日・祝日）
●展示解説会 8月18日（日）13：30-14：30
【問合せ先】広島県立歴史博物館 ０８４−９３１−２５１３ |
夏の展示 ポスター
写真1
写真2
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