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文化団体リレーレポート
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自由な朗読表現を追求するReading Notte(リーディング ノッテ)

掲載日:2013年12月2日
●勉強会と公演活動
 Reading Notte(リーディング ノッテ)は2008年、舞台経験者の朗読勉強会として発足しました。現在、20代から60代までの約20名が夜間の勉強会に参加。森鷗外・芥川龍之介・志賀直哉・太宰治などの名作を中心に作品分析を試みながら、朗読技術の研鑽に努めています。
 勉強会の成果は朗読公演で舞台化し、そのつど新しい趣向を凝らします。単なる「読み」ではなく、「声と息遣い、表情とわずかな動きで文学の姿を立ち上げる」ことをもモットーに、「見て、聴いて」楽しんでもらえる舞台朗読を模索しています。
 2012年10月には5回目の公演『朗読夜会第四夜』を西区民文化センタースタジオで開催、涙あり笑いありの山本周五郎『ちいさこべ』と、身体表現を含めた詩の集団朗読が好評でした。同年3月のひろしま横川芸術祭『四季の女』も小説と宮沢賢治・石川啄木の詩に挑戦し、ピアノの生演奏ともコラボして、大きな成果を上げました。来年6月には『朗読夜会第五夜』を予定しています。

●活動の拡大−これまでにない舞台で
 今年9月、広島県立安古市高校の要請を受け、授業の一環として「朗読シアター『羅生門』」(第2部は詩のメドレー)を開催しました。体育館で1年生320名の観客に囲まれたダイナミックな公演はReading Notteにとって初めての経験でしたが、難しい公演環境を逆手にとって、高校生の観客に効果的な刺激を与えることができました。「場」と「目的」に合わせた朗読スタイルを創り上げた経験はメンバーに大きな自信をつけたように思います。その様子は中国新聞にも取り上げられました。

●朗読の場を増やす試み―「ちょっと聴いてみよう」会
 しかし勉強会と公演活動だけでは、朗読者を育てる機会に乏しいのが現状です。「朗読」と聞いて身構えてしまうような一般の認識も改めたいところ…その打開策としてReading Notteでは試演会を繰り返すことにしました。公共の施設で、しかも簡略的な舞台設定など、どんな条件下でも堂々と朗読できるようにする。来場者にも気軽に鑑賞してもらい、朗読の楽しさと奥深さを知ってもらう。そんな試みが詰まった「ちょっと聴いてみよう」会は、誰でも参加できる催しです。昨年6月からスタートし、来年1月で早6回目を数えます。勉強会や公演・試演会の稽古を重ねるたびに、作品についての新たな発見があり、「こんなに面白い作品だったのか」と気づかされます。

●第6回「ちょっと聴いてみよう」会の開催
 男性5人の力強い朗読を見て、聴いて、楽しみませんか。来場者のお試し参加タイムもあります。
来場ご希望の方はなるべく下記問合せ先までご連絡ください。お待ちしております。
日時:2014年1月12日(日)14:00〜16:00
場所:ゆいぽーと(広島市男女共同参画推進センター)5階研修室(広島市中区大手町五丁目6-9)
テーマ:新春!「オトコ5人で読む『走れメロス』」
資料代:500円
問合せ先:
電話 080-5236-5438(タワタ)
FAX 082-273-4912
メール aru‐tawa@me.com
◆Facebook「Reading Notte」でグループページを見ることができます。

(Reading Notte代表 多和田さち子)

2012年10月『朗読夜会第四夜』第1部山本周五郎作『ちいさこべ』のワンシーン(西区民文化センタースタジオ)


2013年9月広島県立安古市高等学校「朗読シアター『羅生門』」第2部「川崎洋詩集より―詩のメドレー」


2013年6月第5回「ちょっと聴いてみよう」会 志賀直哉『網走まで』を男女2人で朗読試演、ピアノ演奏も。(ゆいぽーと)